2009年4月6日月曜日

・亡き友に捧げるV2

第93回 ツール・デ・フランドル 261.5km
優勝 S.デヴォルデル(QST) 6h01'04"(43.455km/h)
2位 H.ハウッスラー(CTT)      +59"
3位 P.ジルベール(SIL)
DNF 別府史之(SKS)
完走 116/197名     

あれ?どっかで見たことのあるゴールシーン?
昨年同様 デヴォルデルが単独アタックを決めて独走ゴール
昨年と違うのは ジャージの色と 2位との差と
両手で点を指差すポーズ(カカじゃないよ)

これは 2月のツアー・オブ・カタール開催期間中に急死した 
フレデリック・ノルフに捧げるものでした
彼とデヴォルデルは同じベルギー人で
トレーニングを共にした友人だったそうです

今大会も テレビに釘付けの 見応え十分のレースだったわけですが
レースを終えて 確実に言えることは
ポッツァート(KAT)の好感度が音を立てて崩れ落ちたということです

ボーネン(QST)とかベタなことは言いたくなかったので
個人的には優勝候補に挙げていたポッツァートでしたが
今回の戦い方には正直ガッカリしました…

大本命のボーネンをマークするのは定石だと思いますが
最初は「ボーネンに勝ちたい」という意思が伝わってくるものの
なんか途中からは 自分が勝ちたいというよりは
「ボーネンを勝たせたくない」という ちょっとおかしな方向へ

放送中に栗村さんが何度も言っていたとおり
まるでボーネンと心中する覚悟で走っているようで
「なぜそこまで…」と思いたくなるような走りに
あれではボーネンがかわいそうです…

ボーネンにマークが集中する中でも
クイックステップ勢はレースを完全にコントロール
S.シャヴァネルやデヴォルデルらが何度もアタックを仕掛け
次々に優勝候補をふるい落としていき 最終的にこれに反応できたのは
ホステ(SIL)とクインツァート(LIQ)だけでした

そして 最後から2番目の石畳&激坂 "カペルミュール"で
デヴォルデルが渾身のアタックを仕掛けた
デヴォルデルが 石畳に慣れているベルギー人らしく 
シッティングで トルクをかけて ガシガシ登るのに対し
クインツァートは 軽いギアで ダンシングを多用
ホイールが何度もスピンしてしまって 思うように加速ができず
わずか500m足らずの登りでしたが これが決定的な差となりました



「ミュールを先頭で通過した時点で勝利を確信した」という言葉通り
あとは 25kmを単独で逃げ切った昨年同様 デヴォルデルの独走
後続のボーネンやシャヴァネルが 抑えにまわったこともあり
2位以下に59秒差をつける 昨年以上の圧勝でした

自転車レースが個人競技ではないことを改めて知ることになった今大会
昨年の世界選手権では ベッティーニの徹底マークをうまく利用して
伏兵のA.バッランがアルカンシェルを獲得したり 北京オリンピックでも
本来エースではなかった サムエル・サンチェスが金メダルだったり
これが最近のトレンドになりつつあります(笑)
 
水曜日のヘント~ウェヴェルヘム
日曜日のパリ~ルーベ
果たしてどういう結果になるのでしょうか??

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